働くことをあきらめないメンヘラ人生 私の復職ストーリー

精神病になった人の課題で最大級のものの1つが「働くこと」でしょう。
私の復職ストーリーを書いてみたので長いけど最後まで読んでみてください。

私はサラリーマン(女だけど)を10年以上やっていましたが、どうにも会社に行けなくなりました。
5年前のことです。

最初はうつ病かなと思って、割と気軽に精神科クリニックを受診しました。
その時の先生も「うつ病ですかね~」という感じで、抗うつ剤をくれました。
しかし、抗うつ薬はあまり効きませんでした。
もう、1ヶ月のうち半分くらいしか会社に行けなくなり、私は休職を選択しました。

うつ病らしきものは、何度か薬を変えてみましたが、一向に良くなりませんでした。
もう休職しているので、薬を大胆に変えても大丈夫だろうということで、ある薬が処方されました。
パキシルという薬です。

パキシルは劇薬でした。
私は統合失調症の陽性症状を発症して、妄想と幻聴幻覚が出るようになりました。

その後色々あって、問題行動も起こしたため、私はついに入院することになりました。
自力ではもうわけがわからなくなっていますので、医療保護入院でした。
入院期間は3ヶ月間になりました。

退院しても、薬の副作用によるアカシジアがひどくて、何も出来ない時期もありました。
ほとんど人生が終わったような状態が、先の見通しも無く続きました。

しかし、セロクエルという薬に変えてから、徐々に調子が良くなってきました。
精神疾患の薬はどれが効くかは本当に人によって違います。
女性が自分の肌質にあった化粧水にたどりつくまでに、何度も変えてみるのと同じく、
薬も自分の体で人体実験をするしかありません。
(しっとりとさっぱりと敏感肌みたいな目安があれば良いのですが。)

調子が上向いてきた私は、復職への道を決意しました。
急変し入院してから約1年が経っていました。

回復のために私がしたことは幾つかあります。
まず、図書館で本を読めるように特訓しました。最初はやさしい短編集から入りました。
こころのチキンスープ」というシリーズには本当にお世話になりました。
1つ1つのお話は短いですが、心に響くものがあり、回復期におすすめです。

体力をつけるためには、フィットネスジムに入会しました。
そして、通勤できるようになるために、毎日のように美術館や博物館に電車で出かけていきました。
東京都ではぐるっとパスという美術館や博物館が無料もしくは割引で入場できるパスがありますので、それを使いました。
元を取ったどころか、スタンプラリーはかなりの制覇ぶりでした。

その時は元の職場に戻ることしか考えていなくて、それはフルタイムで働くことでした。
つまり、毎日1時間くらいの通勤をして、朝から夕方まで集中して仕事ができなくてはなりません。
ハードルとしては高かったと思うのですが、当時の私には不思議とできるような気がしていました。
陽性症状の時の異常なセルフエスティームの高さ・万能感を引きずっていたのかもしれません。

会社は復職に際して最大限の配慮をしてくれました。
はじめは簡単な仕事から、徐々に独走できるような仕事へと。
私の会社はうつ病率が普通の何倍も高い悪名高きIT(コンピュータ)業界に属しています。
休職者・復職者の数もかなりの数にのぼっていたものと思われ、ノウハウは蓄積されていました。

会社には私と同時期に復職した仲間が複数名いました。
しかし、半年以内に半数が退職してしまいました。

退職した人に共通するのが「元の現場に戻った」という点です。
元の職場に戻ると、どうしても元気なときの自分と同じだけ同じ事を頑張ろうとしてしまいます。
もうできなくなっていることがあるかもしれないのに。
まだ松葉杖なのに全力疾走をするようなものです。

私は運良く、休職前の部署が休職中に発展的解散をしてしまっていました。
つまり、同じメンバーで同じ仕事をする機会はもうなかったのです。
これは大きかったと思います。

私は新しい部署で自分にとってできることを出来る範囲で頑張れば良かったのです。
もう一度新入社員に戻ったかのようでした。
もちろん、今までの仕事の経験はありますので、スキルが全く新人レベルになったわけではありません。

仕事において、自分なりの工夫もしました。(そのうち別に書きます)
仕事術の本も読むようになりました。

毎日少しずつ欲張らずに私は仕事をしました。
途中で、全然手に付かなくなって、締め切りを守れなかったこともあります。
失敗はたくさんしましたし、迷惑もかけたと思います。

でも、失敗をしない完璧な人なんて、健常者でもなかなかいません。
復職や回復時に失敗をすることをおそれていては始まらないです。
自分が失敗した分は、他の人の時にカバーしたり許したりすれば良いと思います。

とにかく、あきらめないことが肝心です。
病気で人生の全てをあきらめるなど、もったいないことです。
あきらめるのは限定したどうしてもできないことだけに絞り最小限にすべきです。

私は復職しましたが、約1年後にまた調子を崩して休職しています。
今は2回目の復職に挑戦しているところです。あきらめ悪いですから。

2回目の回復の話はまた今度いたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。

【追記】続きはこちらです。
こうして私は再発した。復職後の仕事ストーリー | マージナルウーマンのライフ&ハックス

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働くことをあきらめないメンヘラ人生 私の復職ストーリー」への6件のフィードバック

  1. ryuzetu

    ヘッセの「荒野の狼」とかね。またあるいはカミュの「シジフォスの神話」とか。埴谷雄高が追従したランボーの文脈も楽しめますよ。読んでみれば、これは自分のために書かれた文章だと感じるのではないでしょうか。そして、こうした文学の脈絡は、文学のメイン・ストリームでもあります。

    あなたには文学の招待状が届きました、と考えることができます。そう思えたら、人生も捨てたもんじゃなくなるでしょう。

    ま、どんな方にもアドバイスすることですが、クスリは控えめに、できれば使用しないほうがいいと言っておきます。
    例えばうつ病とか、そうとうつらい症状を持つ人であっても、クスリに頼らず病に立ち向かう意志を持った人もいるとテレビで見たことがあります。私もそうしましたし、今は勝利をおさめたといえます。

    あなたは、自分と同じ苦しみを持つ人を助けたいという気高い意志を持っていらっしゃる。そのふくよかな人格には感動します。けれども、一旦はそうした自分も他者も、捨ててしまうというという選択もあります。まず、自分が立ち直るために、マイナスの状況を感受しないことが精神衛生上はプラスに働きます。

    また、いつかどこかのネットですれ違えることができるよう願っています。あなたが好きです。

  2. アスカ@メンヘルライフハック

    >ryuzetuさん
    コメントありがとうございます。
    今はメンタル関連仕事関連の本で積ん読山盛り状態ですが、時間があるときに読んでみたいと思います。
    薬はむやみに減らすのではなく適量を見つけるのが最適解だと思っています。薬は悪ではありません。

  3. ゆい

    シンセサイズでお話したゆいです(^o^)
    いろいろ頑張ってきたんですね。
    また次回シンセサイズで会うの楽しみにしてます☆

  4. ryuzetu

    そうですね、色々な方がいらっしゃると思います。
    私は酒もタバコもやりますし、広義の意味でのドラッグ禁止なんていわれたら反乱を起こすかもなあ。
    けれども、酒やタバコの方向性は知悉されているけれど、精神病のクスリはいきあたりばったりの臨床的なもの。人体実験に等しいと考えています。私はこんなものを勧める人の気が知れません。

    けれども,ネ、気合で治す! こんな根性論も無理なことと、色々な方と接触して思うようになりました。むしろ、こういっては悪いのですが、後ろは振り向かないというベクトルになっています。

    快方に向かっているあなたなら、そういうチョイスもアリかなと思います。無論、私もわかっていますが、名残惜しいのです。自分と同じ苦しみを持っている方の力になりたいと、私だって考えたものです。今では、そんなことも他人事です。私の人生は他人のためにあるのではない。少しばかりの、あるかなしかであっても、自分のためのものであるらしい。そんなことを考えている日々です。

  5. アスカ@メンヘルライフハック

    >ryuzetuさん
    自分がたまたま外れをひいたから人にはすすめないというのは押しつけでは無いでしょうか。
    薬は負の面はあるかもしれませんが、私はいまの薬に辿り着いて、とても快適な暮らしをしています。(体重は増え気味ですが)
    自分で自分の様子をモニターして主治医と良く相談して計画的に薬を数ヶ月~半年単位でいろいろと試しました。お薬手帳は全部取ってあります。
    副作用から来るアカシジアでのたうちまわって寝られない日々も過ごしたことがあります。
    でも、そこで諦めて終わってしまってはいけないと思います。
    ゆっくりと人体実験して最適解にたどりつけばいいじゃないですかね。
    あと、医療も進歩していますから、昔の知識や経験を引きずっている人には影響されないことです。

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